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アキレス腱断裂の入院の日記

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整形外科での日記について

アキレス腱断裂にもいろいろ症例があるのだと思いますが、私の治療体験を紹介します。

(コロナ下での整形外科病院での貴重な全生活を記録、病院食もクローズアップ!)

2020/4/25

中学バレーボール部の娘と、バレーボールをしていたところ、突然足首後ろにボールが当たったような感覚が。

ボールと相手を探してたら、娘が「誰もいないよ」

アキレス腱のあたりに痛みがあり、うまく歩けない。

これは、もしや。。。ということで、病院に。

近所の整形外科で、エコー診断によりアキレス腱断裂と判明。即、石膏で固められた。

治療法は2択
1.保存治療
2.直接縫合

近所の整形外科医院では、保存治療のみ。
この日は、保存治療的にはもうやることないので帰る。

2020/4/26

前日の夜に、治療法について勉強。

症状からそれほど重くないと自己判断して、保存治療に決めた。次の日に整形外科に聞くと、アキレスブーツを導入してなく、石膏で最低3~4週間は固めたままとのこと。そのあと、再度石膏で浅く固めるらしい。1月半から2ケ月は石膏ギブスだよと言われた。

石膏はかなり窮屈で重く、そもそも骨折と違って、痛みとかの自覚症状も全くないので、この状態で長期間過ごすのは耐え難いと判断。手術と決める。

その日に、息子に、大きな整形外科病院に連れて行ってもらう。

整形外科病院で診断を受ける。
保存治療ではアキレスブーツも使用するものの、当初3週間は石膏のままとの方針。
手術だと、石膏は使用しない。病院としては治りが確実な手術を勧められた。石膏はもう嫌になってたので手術に決める。
(Web調査だと、保存治療でもほぼ石膏無しの治療法を取る病院もあった。)
手術は最短で4/30とのこと。4日も先でがっかり。但し、29日は病院休みで、入院は一日早い28日となる。

2020/4/28

入院初日

コロナ下なので、一人部屋は看護師の詰め所になっていて、二人部屋しかとれなかった。(奥側)

この後、コロナ下でしかもGW入りということが、悲劇を生むことになる

全身麻酔となるので、説明を受けた

手術の後、必ず履くように指示を受けた。浮腫み防止用ストッキング

食事1回目 夕飯

2020/4/29

食事2回目 朝食

この日は、受付の都合で前々泊しただけ。
全く健康なのだが、食事する以外やることない。

コロナ下なので、ベットエリアから出ることは許されてない

食事3回目 昼食

食事4回目 夕食

やっと、待ちのみの1日が終わる。
ギブスで歩きにくいのでだけなので、ずっとベットにいなければいけないのは苦痛。

2020/4/30

アキレスブーツが届く

杖で歩くときや、リハビリの時に装着する

義肢制作業者の人が、私の足に合わせて設定してくれた。

最初に行ったの整形外科医院は、アキレスブーツの調整ができないために扱いが無いとのこと。

但し、構造はいたってシンプルで、スキー靴より、調整箇所や範囲はすくない。実は、義肢制作業者の調整の後、自分でFittingをやり直した。

石膏で固める方がよっぽど難易度が高い

かかとの高さを調整するスペーサーがあり、回復の段階に応じて傾きを平行に近づけていく仕様。
これは、主治医の判断で決まり、自分で抜き差しするだけ。

医療器具なので、取り扱いに余分な縛りがあるのだろう。

今日、手術なので、食事なし

風呂は週2回、あとはタオルで体をふく。

コロナ下でなければ、おそらくもっと入れる。

手術着に着替えて出陣の準備

とうとう、石膏をカットしてもらえる

丸鋸みたいな器具で切る前に狙いをマジックで書き込む

無事切断完了。

切った石膏を押し広げる器具

足をテコの支点としないように、石膏同士を保持して押し広げる。

5日ぶりの生足

本当にうれしかった。

石膏を巻く際には無かった内出血の跡がありびっくり

手術前点滴1

(経口摂取不能又は不十分の水分・電解質の補給・維持) 

手術前点滴2

(体内に必要な水分、ミネラルを補給したり、血液が酸性に傾いた状態を是正)

(セフェム系の抗生物質。細菌の細胞壁の合成を阻害して細菌の増殖をおさえる働き)

手術

手術台に乗り、手術室に運ばれたあと、全身麻酔。その後は、次の日の朝3:00頃に目覚めるまで、憶え無し。

痛みは全くなし。これから日が昇るまで長い長い。

2020/5/1

食事5回目 朝食 1日振り
手術終了後、初の食事

食事6回目 昼食

食事7回目 夕食

5/1は手術開けで何もイベントなし。トイレ以外はベットからの移動も不可。石膏ボードが取れて、久しぶりに楽。

足は、あまり動かさないように包帯で巻いてある

2020/5/2

食事8回目 朝食

食事9回目 昼食

食事10回目 夕食

リハビリ1回目

リハビリ開始。アキレスブーツを履いて、軽く歩く。あとはマッサージをしてもらう

2020/5/3

食事11回目 朝食

食事12回目 昼食

食事13回目 夕食

リハビリ2回目

午前中マッサージ

午後 病院内をアキレスブーツ装着で階段歩行

2020/5/4

食事14回目 朝食

初めてシャワーを使用できた。ゴキゲン。

食事15回目 昼食

体を拭くおしぼり2本が毎日支給

食事16回目 夕食

リハビリ 3回目

マッサージ(20分) と院内散歩30分 階段がうまく登り降りできるようになった。

2020/5/5

食事17回目 朝食

食事18回目 昼食

端午の節句の特別弁当。病院内でもこういうおもてなしがあるのはうれしい

食事19回目 夕食

リハビリ 4回目 (コロナで中止の悲劇)

病室があるのは3階なのだが、なんと2階の病室でコロナの疑いの人が出たようで、リハビリでさえも病室から出る事が禁止となった。療法士さんが病室に来てくれてマッサージのみ。また、明日は、待望のシャワーの日であったが、シャワールームが2Fにあるため、移動できないので中止。

そもそも、病院にいる意味は、コロナで外来受付ができないため、この病院の術後処置(リハビリに力を注いている)には入院しかないためであった。そのリハビリができないので、寝て食事しているだけである。退院の交渉をしたいが、院内はてんやわんやだし、そのような話ができる病院関係者がいない。

2020/5/6

食事20回目 朝食

食事21回目 昼食

食事22回目 夕食

主治医の往診

この日、手術をして頂いた医師の、往診があった。そこで、リハビリも中止なので退院したいと申し出た。即日、今出たいとお願いした。風呂も入りたいし。

本日と明日は、GW中で病院業務ができないので、明後日の5/8に退院となった。あと2日も何もなく過ごすのは無念。もし、この日に主治医の往診が無かったら、あと何日このままだったのだろうか。

2020/5/7

食事23回目 朝食

食べてベットにいる以外にやることなし。

食事24回目 昼食

食事25回目 夕食

2020/5/8

食事26回目 朝食  最後の食事

2020/5/9 退院翌日

アキレスブーツ装着で自転車と電車で通勤開始

「ベットから出禁」状態からの突然の転換で次の日から、自転車と電車で通勤開始

アキレスブーツがあって本当によかった。
これが無かったら、石膏で固められていた。

マジックテープで調整する
踵の部分にスペーサーがあり、最初は高いスペーサーで
足首の角度が伸ばし気味にしておき、治りにしたがって徐々にスペーサーを交換して低くし、足首を90°に近くしていく。

アキレスブーツの調整は、装具士の資格を持った人が調整することになっている(そのため最初の整形外科医院では取扱いが無かった)。しかし、マジックテープで止めてあるだけだし、踵の高さの調整は、主治医の指示で自分でやるし、極めて単純な構造で、これができない人はいないだろう。保険点数など医療行為とするためだけのルールだろう。

完全回復まで

3ケ月間はアキレスブーツ装着、外してもうまく歩くことができなかった。その間、毎週リハビリに通う。左足なので車の運転は問題なし。4ケ月目ぐらいから、少し癖があるものの普通に歩けるようになる。半年後ではまったく気にしなくなる。

自宅の中では、杖とかブーツ装着が面倒なので、キャスター付きの丸椅子を購入して、座って移動してました。

歩行以外での普通の生活までの期間

私としては、移動に支障があっても、食事、風呂、就寝、座り作業が普通にできれば、特に不満はないのだが、今回はそこに至るまで13日かかった。

ところで、私のケースで最短の場合、どうだったかと考えると、以下で済んだはず

  • 1日目 アキレス腱断裂 ⇒ 病院
  • 2日目 手術準備
  • 3日目 手術
  • 4日目 術後観察
  • 5日目 帰宅~リハビリ通院  

実際は、曜日や医師の予定、手術の空き等で余分な日も出てしまうだろう。

入院は近くの病院の必要もなく、普段から狙いをつけておいた方がいいが、それはなかなか難しい。

おまけ

間口2.5mぐらいの細長い部屋の奥が私のスペース

トイレ以外で外には出れない。

ベッドは電動リクライニング
TVはプリペイドカード
小型冷蔵庫有

コロナ下で、外はおろか、売店も自販機にも行けない。
トイレに出れるのみ。

コロナ下もあり、病院関係者はみな大変そうであった。ありがとうございました。結局、滞在中には院内でコロナ患者は発生しなかった。ここは、整形外科の専門病院であるが、高齢者施設で何らかの負傷をする人は、若い人よりたくさんいるだろうし、精神に何らかの障害がある方も負傷し入院することもあるだろう。今回、私が入院した期間でも、もともと普段の生活になんらかの問題がある方が大勢であった。設備の整った高齢者施設であれば、高齢者一人に対してのスタッフも少なくできるし、スタッフも専門であるが、整形外科ではその対応は大変である。病院スタッフ、看護師のほとんどの業務は、整形外科とは無関係な、要介護者の日々の暮らしの対応に明け暮れていた。今後、国として往診の対応を充実させるなどの対応が必要となるだろう。

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